I would only give treatments that cats with curable diseases would accept.
I decided not to do anything that the cats would not like.
I would only give treatments that cats with curable diseases would accept.
Cats with chronic kidney disease and heart disease cannot be cured.
I thought about what I could do to give them the same life as before they got sick. As a result, I stopped taking painful treatments and data.
2021年の年末までに、決断しようと思うことがあった。
診断がはっきりしてから、はなちゃん17歳の心拍数と呼吸数を毎日測定するようになったのは、2019年の6月。
生活の質、QOLを落とさないように配慮しながら治療をするために、投薬内容や症状の記録も始めた。
動物が我慢して受け入れてくれる治療や検査は数少ない。大抵は、獣医と飼い主が我慢を強いて動物の為にと、あれこれやってしまう。
あるときから、人間本意の治療をみなおし、はなが拒否することはできるだけしないことにした。受け入れてくれることだけに減らしていこうと改めた。
まず、慢性腎臓病につきものの皮下輸液をやめた。次に心臓の鬱血を取るための内服薬をやめた。
血管拡張により、血圧を下げ結果的に心臓と腎臓の負担を軽くするお薬だけを食べてもらっている。それでも、ウェットフード、魚肉ペーストに混ぜた薬を嫌って食べないこともあり、口の脇から無理やり押し込んだ。無理やり、それも、今はやめている。
薬の服用はつづけるとして、毎日ほぼ決まった時刻に心拍数ほかを測定する、それを続けるかやめるかを決めたいと考えるようになっていた。
はなが嫌がるのである。寝ているとき、スマホのストップウオッチを片手に、膨らんだり萎んだりする胸の動きを数えるだけでも、はなは敏感に悟り起きてしまうことが多かった。
1ヶ月ごとにデータを集計し、グラフにする。それをみながら、薬の量は適当であるか、今、輸液は必要ではないのか、あれこれ頭を悩ませるのである。紙の手書きグラフには他の症状や血圧などあれこれ書き込んである。下は心拍数のみのグラフでアプリが自動作成してくれるものである。
まして、聴診器かスマホのレンズを肉球に押し当て測定する心拍数はなおさらであった。機嫌が良ければ喉を鳴らしながら測らせてくれるのだが。
しかし、データ値が悪いからといってはながしんどそうにしているかといえば、必ずしもそうではない。180を超える高血圧でも、喉を鳴らしている。ブラシかけて〜と甘えてくる。
データの値にいちいち反応、いや、苦悩するのは人間ばかりである。
もっともよほど状態が悪化すれば、血液検査などのデータや別の治療が必要になることもあるだろう。
とにかく、はなの嫌がることをして強いストレスを与えるより、受け入れてくれる事だけをする方が結果的には、彼女のためであると思うになった。
それで、年末までに、来年は心拍と呼吸数の測定をやめるか継続するかを決めたかったのである。
元日になって、いつもの測定する時刻が近づいたとき、ベッドで横になっていたはながテーブルにやってきた。
「はな、もう、あんよでピッピッピッピッって測るのやめようか?」
頭を撫でながら話しかけると、喉を鳴らした。
「そか。わかった、もうやめようね」
「今までごめんね、測らせてくれてありがとう」
テーブルの上では上手く測れないことを知っていて、その時刻になるとやってきたようだった。そのことで測定をやめることを決めることができた。
個人輸入している血圧降下のお薬をうっかり切らしてしまうこともある。在庫数の管理ミスや購入先での在庫切れ、物流の遅延も重なり、長い時は一ヶ月以上休薬となることがあった。
それでも、服用中と比較して症状の何かが有意に変わることはなく、むしろ、ご飯を美味しく食べて元気でいた。少なくともそう見えた。
でも、薬を再開したら、魚肉ペーストのご飯を怪しむようになってしまった。はなのご機嫌ひとつで食べたり食べなかったりだけれど、それでいいと思えるようになった。
旅立つその日まで、データに振り回される日々をなくす決心ができたのはよかった。
自宅での看取りを前提にできるだけ楽に逝かせてやること。
そのことを実践していきたい。
動物を飼うものとして、少しは強くなれた気がしている。
はな、
神様のお庭に先に行ったモカ達に会うのはもう少し先だけれど、
会える日がほんの少しずつ近づいているのもまた確かなことだよ。
母はかなり遅れて会いに行くけどね。
寝正月三昧で始まった2022年。
ネコたちぎゅうぎゅう詰めの布団のなかは電気毛布並に温かい。
母を選んでくれたみんな、ありがとう。
日常と変わりなく、三が日を過ごした動物舎。
これからも平和な動物舎でありますように。