ネコ(イヌ)の血圧計とSPO2プローブ

待ちに待った。最初に購入手続きをしてから実に1ヶ月待って海外のショピングサイトでオーダーした血圧計が数日前に届いた。

電源ケーブルは別売りで2000円を切るくらい。単三電池で動くのだが在庫を切らしていて、やっと電池を買った。

CONTEC 08A-VET というしろもの。amazonでも取り扱いがある。

amazon 9785円配送料無料

探し始めたとき、こんな価格では販売されていなかった!

送料を入れなければ7000円を割っていたのに、輸送中にサイト側からキャンセルが2回あって3度目にオーダーするときには値上がりしていた。

その時は、Amazonと比較することもなく、「安いに違いない」とまよわず購入したところ、今日現在おやすくなっていてがっかり。

はな、小梅、槐、バルジェと手当り次第、カフを巻き付きたときの反応をみた。

はなと小梅、バルジェは問題なく測定まで辿りついた。

①はな 前腕 臥位 ②小梅 前腕 臥位
2匹ともにCKD フォルテコール服用中
赤字は設定した範囲を超えていることを示す
バルジェ 1歳 健康児 PRは末梢血流での拍動数
バルはかなりドキドキしたようだ。
測定が終わったあとのはな
SPO2 測定中

測定器は段階的にカフに空気を入れて血管を圧縮しては圧を抜くということやっているらしく、繰り返し測定後に数値の表示がぴたっと止まり、測定完了となる。

血流からコロトコフ音を拾うシステムなので血圧計からはカチカチとチープな音がしていた。SPO2プローブは赤いレーザー光線が印象的だ。

チープなところは価格からして仕方ない。

データは50件ほど記憶できるが個体別ということはできない。廉価モデルなのでしかたなし。

血圧計には異常値の範囲を設定できる。アラームは鳴らさないで色表示だけ変えることにした。どこかの論文から、正常なネコの血圧データを入力して高値と低値のめやすとして設定した。

SYS 115.7 ± 14.6 mmHg 収縮期

DIA 79.2 ± 12.7 mmHg 拡張期

MAP 79.2. ± 12.7 mmHg 平均血圧値

近似式での計算によるMAPなのか直接測定なのかは不明。多分、測定だと思うのだが説明書(英語のみ)をそこまで読んでない。近似式は載っていなかった。

SPO2測定は本来、舌をクリップで挟むやり方であるが、意識があるためそんなことは許してくれない。

後足の指先で測定できるかやってみた。クリッピング次第で測定できた。正確さに欠けるのは仕方ないとして、91パーセントは人ならまあ許せる範囲くらいの酸素濃度かもしれない。

母の人差し指は太すぎて測定不可であった。^^;

口呼吸している訳ではなく、運動量が極度に少ないため息苦しいのではないかと、プローブありの血圧計を買ったのだ。

酸素濃度はよくわからず微妙なので、データを持って、近々にかかりつけの先生のところへ行ってみよう。

はなの心拍はスコープ(聴診器)とメトロノームアプリで測定していたが、嫌がるようになり、スマホのカメラレンズで末梢血流変化を読み取るタイプに変えた。スコープで測ったデータと比べ大きな差はなかったので、はなの場合、HRとPRはほぼ同じとみなして記録している。

はなは、不整脈があるのだが、それはPR測定中にピッピッ音が途切れることと、スマホ画面に表示されるグラフの波形が乱れることでわかる。

あとは、ぐにゃりと曲がる直腸体温計があれば、基本的な健康チェックはすべてできることとなる。治療については抗菌剤、抗ウィルス剤、点眼薬、ネブライザー治療、皮下輸液、皮下注射が可能である。注射用抗生剤は僅かな量でも高価なので、そこは家計に痛い。

木曜日の今日、朝はヘルパーさんとともに2時間かけての清掃、午後から月例の課題制作をしたあと、血圧計祭りとなった動物舎であった。昇段試験の制作は本日休業となってしまった。

少し騒がしかった動物舎。

肉球落款印(墨)があちこちに見つかる動物舎。

それでも平和な動物舎。

みんな、ありがとう。

現代病

  最近「コミニュケーション不全」という言葉が認知され始めた。
わかりやすくいうと、他者と意志の疎通がまったくできない症状をいう。
原因として考えられるのは、もともと対人恐怖症・あがり症である、或いは、疎通をする意志を自らもたずに自分の世界にこもっている。そんなところであろうか。
  ある程度なら不全とまでいわれずとも「寡黙・偏屈なひと」などですんでいる。しかし、その裏側には問題を抱え、うつ病に移行してしまう可能性をもつ人がいることも否定できない。
  以下は実際の話を再構成したものだ。
 
  とある企業で管理職にあって、普段から部下と言葉をかわさないというKさん。彼の上司もまた一風変わった人として社内では通っている。
  ある朝、Kさんは普段どおり家を出て、あと少しで会社というところまできた。ところが突然激しい動悸、吐き気と頭痛を覚え、Kさんは会社へ欠勤の連絡を入れた。
  その後、Kさんは欠勤が続き会社でも問題視、上司に促されKさんは精神科を受診した。
結果は自律神経失調症、2ヶ月の在宅療養が必要と診断された。
  一方で、突然管理職が来なくなってしまった職場の人間は大変である。
調査してみると、Kさんは処理できないほどの仕事を自分ひとりで抱え込んでいた。
社内に限らず、関係各社にも影響する課題を山のように積み上げていたのである。
何がどうなっているがわからない上司や部下は自宅療養中のKさんに電話をかける。
  ○○の件はどう処理すればいいのか?
  ○○はどこにあるのか?
・・・
最初は電話口にでることができたKさんであったが、それも最初の3日ほどであった。
仕事上必要とはいえ、患者に対して一番してはいけないこと、「追い詰める」を繰り返してしまったのだ。
このような状況では自律神経失調症からうつ病に進行するのも近いだろう。
  自律神経失調症はもはや現代病のひとつ。SSRI(セロトニン再取込抑制剤)を服用する人もアメリカ並みに増えるだろう。
  他人事といわずにこの機会に自己を振り返ってみてはどうだろうか。或いは周囲にKさんのような人が存在する場合、それまでと変わったところがないかなど、少し気にかけるようにしよう。結果として”出社拒否症”を防止し、業務に支障をきたす可能性を低くできるのだから。
 
  その後、Kさんは療養期間を終え復帰するもやはり欠勤がちとなり、再び療養に入った。2度目の療養では追い詰められることもなかったが、Kさんは自己嫌悪と自己否定のために苦しみ続けた。そして遂に退職を決意した。会社側は慰留したものの、Kさんの意志は変わらなかった。
  さらに数ヶ月後、日々を鬱々とやりすごしていたKさんは自らの命を絶ってしまった。
  家族を残しひとりで逝ってしまったKさんは、あの世とこの世の境を未だ彷徨してるかもしれない。